要点
どれか一つを選ぶこと
about:config
にアクセスしてprivacy.fingerprintingProtection.overrides
に-FontVisibilityLangPack
を書く- "プライバシーとセキュリティ" の "強化型トラッキング防止機能" を "厳格" から "標準" にする
- セキュリティのためと諦める
詳細
firefox 119.0 beta の Release Notes に
The visibility of fonts to websites has been restricted to system fonts and language pack fonts in ETP strict mode to mitigate font fingerprinting.
とあります。
言い換えると、フォントによるフィンガープリント軽減のため、強化型トラッキング防止機能を厳格にしていると、Windowsではゴシック体 (sans-serif) がフォントの設定に関わらずメイリオなどに制限されるわけです。
この問題を回避する極端な選択肢としては
- "プライバシーとセキュリティ" の "強化型トラッキング防止機能" を "厳格" から "標準" にする
- セキュリティのためと諦める
が考えられます。
強化型トラッキング防止機能をある程度厳格に保ちながら、Fontを自由に選べる方法もあり
about:config
にアクセスしてprivacy.fingerprintingProtection.overrides
に-FontVisibilityLangPack
を書く
がこれに該当します。
蛇足
最初、私はこの挙動がバグだと思いました。Firefoxをリフレッシュしたり、新規プロファイルを作成したりしたものの、アカウントを同期するとフォントの指定が効かなくなっていて、かなり困惑しました。様々な設定をON/OFFして、ようやく強化型トラッキング防止機能が悪いことが分かったので、思わず bugzilla に報告しました。Release Noteをちゃんと読むことをしないで。本当に良くない。顔から火が出る。
結果、セキュリティ的には正しいこと、問題を回避する特殊な設定を教えて頂きました。本当に助かりました。頭が上がらない。
実はGoogleで "-FontVisibilityLangPack" で調べるとRedditの記事がヒットして、先んじてこの問題の回避について書かれています。日本語では全然ヒットしない。